(フレッシュアップコミュニケーション27年版より)
前副校長 勝岡幸雄
今年度より、副校長に就任しました勝岡と申します。私が竹早中学校に赴任して25年が過ぎました。着任したときの驚きは、まずは旧校舎の佇まいでした。外見のレンガ造りの様相と校内の天井の高さ、彫刻が施された内装、これまでに勤務した都内の中学校とはまるで違う、タイムスリップしたような不思議な感覚は今でも記憶として残っています。
ところが、校内を闊歩する生徒達は、建物の趣とは異なり、モダンな雰囲気を醸し出していました。更に、多方面にわたり能力の高さを示す姿を見せられ、驚きの連続でした。ですから、正直不安がなかったわけではありません。
そんな時、3年生の理科の授業で、私は思ってもいなかった体験をします。当時の私はワークシートを用いた授業をしていました。それも手書きのワークシートです。きっと、「活字のワークシートにしないのか」と言われるだろうと思い、準備を始めていました。
男子生徒が「先生、ワークシートをこのまま手書きで作ってくれますか。」と発言するのです。理由は「手書きのプリントは温かみがあるから」だと。多くの生徒がそれを支持しました。授業に温かみを求めるなんてと思いましたが、竹早中学校にいる間は手書きを続けると、私は約束しました。その後教える学年が変わる度、私はこの経験を話します。すると、例外なく多くの生徒が支持し、変わることなく今日まで手書きのワークシートで授業に取り組んできました。
研究授業後の協議会でも、何故手書きのプリントを用いているのかと必ず聞かれます。私は―きっと嬉しそうな表情をして?―この体験を話します。そして、羨ましがられます。本当に素晴らしい学校で、教師という仕事が続けられていることに感謝しています。
大好きな竹早中学校のために精一杯頑張りますので、今後ともご支援のほど、宜しくお願い致します。