(フレッシュアップコミュニケーション27年版より)
前校長 渡辺 雅之
竹早を 四つとせ過ぎて 仰ぎ見ん 此処より他に 比するものなし
去る三月三十一日をもちまして小職は校長を退任いたしました。二期四年という任期を全うできましたのは竹早中学校の伝統の力にあると感じております。また、多くの方々から応援をいただいたおかげでございます。特に同窓会の皆様には心から厚く御礼申し上げます。ありがとうございました。
国立大学法人の附属学校園では、従来より、学長より任命された大学教員が校園長として赴任する仕組みのため、小職の場合、三・一一の直後だったこともあり、不案内がゆえの不安を抱えたままでの着任でありました。
しかし、実際にはその不安とやらも瞬く間に氷解したのが事実なのでした。その理由には、民主的な職場の在り方を求める教員の協力と努力、主体性を育むことを目的とした竹早中のモットーに真摯に応えんとする生徒諸君の精励恪勤、学校運営を車に例えるならばその両輪にあたる父母と教師の信頼関係に裏打ちされた絆の強さ、創竹会という教育後援会の愛ある支援の深さと広さ等が挙げられましょう。
小職はこうした環境で何ができるのか、何をせねばならないのかを考えました。少なくとも伝統ある竹早中学校の名を汚すことがないよう、生徒たちのために、職場のために、とにかく全力投球しなければと思い、卓球部顧問としての活動?卓球小僧なものでして?も含めてそのように努力したつもりでございます。浅学菲才の身を十分自覚し、最善を尽くしたと自分なりに思うております。皆様方の評価を頂くには恐れ多いと感じている次第ですが、小職にとりましては楽しい四年間であり、貴重でかけがえのない、充実した四年間であったと申せます。
そんな思いを戯言師として表現してみましょう。
森の石松じゃぁねぇけんど、金色の竹早の芝に菊や松あり、渡る岩にも大なり小なりあれど、堀や塚があり、浦には熊棲みても我れ勝たん、酒もて鈴ならせ荒野もやがて楽園ならん。
これからは大学と附属学校園の渡殿となりて、その発展の礎として微力を尽くしたいと考えております。 重ねて御礼申し上げつつ、竹早中学校の益々の発展と同窓会の弥栄を心から願い結びといたします